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徹子の部屋 黒川伊保子 定年夫婦のトリセツを解説

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徹子 題名として楽しいですね、トリセツ
黒川 ありがとうございます

定年夫婦のトリセツ

夫の禁則

朝食を食べながら「昼めしは?夕ごはんは?」と聞かない

本当によく言われるのがこれ。朝ごはんを食べながら「夕飯は?」聞かれた時に絶望する奥様が多いです。女性は段取りをするのが上手な脳なので「昼飯は?」と言われたら段取りを始めてしまうので、ちょっとストレス。
一方男性の方は、ゴール思考型と言いまして、ゴールを決めてから前倒しで時間を管理してるんですね。直感的に。だから「明日二人で美術館行こう」と言われたら「何時に出るんだ?」みたいな。そこからちょっと前倒しに、なんならきょうの寝る時間まで考えたいのが男性なんですね。で、ほかに用事がなくなると「昼飯は?夕飯は?」そこがゴールになっちゃう。聞かれた奥様の方はズシンと重くなるので、どうぞお聞きにならないで、ということなんです。

妻の禁則

「あ~もうこれ、やらなくていいんだ」と言わない

これは、言わないであげて欲しいという私の願いなんですけども。よく定年が近くなってくると、奥様が「定年したら私の火事は定年ね。だからもう朝ごはんもお弁当も作らなくていい」と、ちょっとおっしゃられることがあるんですね。
それはおそらく、定年して家に入ってきて、いろいろ用事を言われると困るから、伏線でおっしゃってると思うんだけど、男性って、定番を愛する脳なんです。行きつけの飲み屋を変えない。もともと狩りをしながら進化してきたので、遠くのものをすっと見るために、身の回りのものは定番で固めたい脳です。
そうすると、奥さんがずーっと定番でやってくれてることに対して、意外に重要に脳は感じてる。それに愛を感じてるんですね。のでもうやらなくていいわと言うと、愛を失っているような気がして、きっとかわいそう。だから「もうお弁当を作らなくていいわね」ではなくて「あなたのお弁当を作れないのね、寂しいわ」言ってあげていただけたら。

やっぱり男女は咄嗟に使う使い方が違うので、そこを知っとくと「この人ひどいわ」と思わずに「脳が違うからこういうこともあるのね」思えたりする。

徹子 あたしたち俳優がね、セリフ言いながら電話かかってきたら、たとえば「そうなのよ〇〇でしょ」って言いながら手をこうやってできるんだけど、男の俳優さんは、もうしゃべるんならしゃべるだけ、って言って。こんな事やりながらできない、って。脳が違うんだからガミガミ言わないでって言われたことがある。そうなんですか。

黒川 女性はマルチタスクといいまして、複数の作業を同時にやることが上手なんですね。男性は、機械を組み立てるみたいな、順番のしっかりしたものを最後までしっかり把握してしっかりやるのが得意なんですよ。だから男性の脳には、男性の脳の良さがあったりしますね
徹子 マンモス捕るならマンモス獲りに行く。今もそうですか
黒川 今もその傾向があります。100%ではない。女性に生まれて、男性の脳の使い方になる方もいらっしゃいます。逆もいらっしゃいますけど、やっぱり傾向として出てきます

徹子 それはホルモンとか
黒川 ホルモンも関係ありますね。咄嗟に使う電気信号の起こる場所が違うんですよ。やっぱり長いあいだ、お互いに進化してきたんだと思います。人類は哺乳類なんで、おっぱいをあげてますね。お母さん同士寄り添って、誰かが体調が悪くなってでなかったらもらい合うみたいに、ネットワークの中で、人と人の関係性の中で子育てする方が、子供の生存の可能性が上がるんですね。なので人と共感しあいながら、察し合いながら、あれもこれもしながらということに、多分進化したんだと思います。

人工知能との出会い

1982年、当時は人工知能がない時代、将来を見据えて基礎研究が始まった年なんです。ときの通産省が音頭を取って、十年計画の「新世代コンピュータ技術開発機構」ちょっと長いんですけど、未来のための新しい技術を開発する研究が始まりまして。あたしはその時、大卒の新人で入りまして、何にも知らないぺーぺーで「お前どうせ何もわかってないから、これから始まることをやったほうがいい」人工知能の研究会に放り込まれた

徹子 運が良かった
黒川 当時は、私は、運が悪かったと。偏狭でしたから当時は。でも30年経ってみたら、なんと時代の最先端にいるってことに気がついて。これは、振り返って、運が良かったんだなと思うようになりました
徹子 世界で初めて、日本語でやり取りできる人工知能を開発なさったってことなんですって?
黒川 はい。1991年4月1日、原子力発電所で稼働した、日本語で会話しながらデータを出してくれるコンピューターでした。35歳の女性を想定して作った人工知能なんですね。女性のように優しく会話をしてくれる、日本語で対話をする世界初の人工知能を作らせていただきました

徹子 あるときその人工知能と、人間の男性との会話に衝撃を受けた、ってどういう
黒川 はい。それは文字ベースで、打ち込むと文字が返ってくる。つまり人間のようにしゃべっているわけではないんですね。しかも使ってらっしゃる方は、相手がコンピューターだと知ってらっしゃるんですが、その人工知能が勘違いしまして。使ってる男性の方が腹を立てて「ばかやろう」って入れたんです。「ごめんなさい」って謝ることにしてたんで、彼女が反省したわけじゃないけど「ごめんなさい」出てくるわけですね。そしたらそのあとに「すまない、おれもいいすぎた」入ってたんですね。
相手が、機械だってわかってても、ふと相手に人格を感じて。私は技術者として衝撃を受けて。人間のように言葉をやり取りすると、相手が機械でも人間性を感じてしまうとなると、人間性のつくり方を間違えると、人を傷つけたりするかもしれない。人間性に人格を持たせる以上、人間の脳が何をもって、気持ちいいと感じたり、傷ついたり、モチベーションを感じたりするのか、そういうことを研究しないと、私は勝手に人工知能を作れないと思ったんです。それで人の脳の感性の研究を始めました。

三年後に来る定年生活のために

黒川 こういう本を出すと「夫婦仲いいんでしょ?」聞かれるんですけども、理論ととっさは全然別で、理論ではわかってるけどやっぱり夫には腹が立つ、不用意な事を言って夫も傷つくこともございます。江戸っ子、てやんでいですよね。

定年夫婦のトリセツ (SB新書)

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息子は、妻のトリセツの上を行くようなことをお嫁ちゃんにしてるので、お嫁ちゃんからは時々感謝されます「お義母さんが上手く育ててくれたから幸せ」って

妻のトリセツ (講談社+α新書)

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